転職サイト、転職エージェント、ハローワークの違いを徹底解説

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転職活動にはハローワークをはじめ、転職サイトや転職エージェントなど、円滑な転職をサポートする各種転職サービスがあります。転職支援という点では共通しているものの、設立目的や運営主体の違いから、提供するサービスや得意・不得意な分野に違いがあります。

今回は、転職サイトや転職エージェント、ハローワークの違いと、使い分けのポイントがどのようなものかを見てみましょう。

安定した雇用機会を提供することを目的とするハローワーク

公共職業安定所(ハローワーク)とは、国際条約である「職業安定組織の構成に関する条約」に基づいて加盟国に設置される職業紹介所です。

国(厚生労働省)が設置主体となり、「国民に安定した雇用機会を確保すること」を目的に、求人案内だけではなく失業保険をはじめ、再就職手当や就業手当など、各種手当の申請・処理も受け付けています。

条件次第では失業保険だけではなく、再就職手当や就業手当などの各種手当ももらえるので、一定期間は収入の不安なしに転職につながるスキルを身に着けることができるのは、ハローワークの魅力と言えるでしょう。

魅力は採用コストの低さ。企業と求職者のミスマッチがデメリット

ハローワークは国際条約に基づいて設置されているので、求人情報の掲載は基本的に断ることはできません。そのため、企業は採用コストを抑えて求人募集ができる反面、求職者から見ると求人案件のレベルが低く、応募人材のレベルが低くなるというミスマッチが起こりやすいというデメリットがあります。

ハローワークで求人案件を探すときのポイントは、新規開業する営業所や工場の従業員を募集している企業を探すこと。新規事業を展開している企業は勢いがあるので、人員確保に積極的であるだけではなく、有能な人材を求めていることが多いからです。

充実したサポートが魅力の転職サイト

転職サイトでは求人案件の掲載をはじめ、履歴書の書き方から面接指導まで、転職を成功させるために魅力的な人材となるための各種サービスを提供しています。受け身ではなく転職に向けて積極的に動くことを意識することで、納得できる転職を実現しやすくなります。

プッシュ型のサービスが充実している

転職サイトは、転職希望者からの登録情報に基づくサジェストや求人情報の紹介といったプッシュ型のサービスも充実しているのが魅力です。実際に転職サイトを利用していたことで、見落としていた優良企業からメールが届いて採用につながった例は珍しくありません。

エージェントによるプッシュ型の求人案内に特化した転職エージェントほど目立ちませんが、転職サイトによってはこのような事例もあるので、転職を考えているなら積極的に利用するようにしましょう。

求職者のニーズに寄り添う転職エージェントの魅力

最近見聞きする機会が増えてきた転職エージェントは、転職支援の専門家がマンツーマンでカウンセリングをして強みや特性を把握して、最適な求人を紹介するサービスです。

転職希望者の転職を成功させるために、専属エージェントが求人情報の紹介にとどまらない各種サポートを提供しているのが特徴です。

エージェントから見た客観的な市場価値を把握できる

転職を考えたときに一度は見るであろう転職サイトと違って、転職エージェントはアクセス・登録をすれば専属エージェントによる充実したサポートが受けられるのがメリットです。

エージェントとしての求人紹介だけではなく、書類添削や面接指導など、転職を成功させるためのさまざまなサポートを個人に特化した内容で提供しているので、より納得できる条件での転職を成功させやすくなります。

非公開求人の案内が受けられる

転職エージェントのもう一つのメリットは、転職サイトでは公開されていない、いわゆる非公開求人の案内があることです。

非公開求人は低コストで有力な人材を採用したい企業が採用の間口を絞るための求人手段であり、転職希望者から見てもよりマッチした業種・企業を選べるため、無駄なく転職活動ができます。

ハローワークと転職サイト、転職エージェントの使い分け

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ここまで見てきたような違いがある転職サイトと転職エージェント、ハローワークですが、実際の転職活動ではどのような使い分けをするとよいのかを見てみましょう。

ハローワークでは各種手続きを済ませる

ハローワークでは失業保険や再就職手当、就業手当などの各種手続きを済ませることを念頭に利用しましょう。希望すれば就職につながるスキルを習得できる支援も受けられますが、転職を念頭に置くのであれば利用するメリットは乏しいと言えます。

ただし、地元企業にはハローワークしか求人を出してない企業も多く、地元企業への転職を考えているなら、ハローワークのほうが条件にマッチする求人に出会える可能性もあります。

良質な求人を探すなら転職サイト

転職市場では20代から30代の人材を欲している求人が主流であり、大企業や優良企業もこの世代の求人を集中的に出しています。入社後の期待度も大きいため、将来のキャリアにもつながる企業にも出会いやすいのが特徴です。

ニッチでマッチした求人を求めるなら転職エージェント

地元企業ならハローワーク、キャリア形成につながる企業なら転職サイトが最初の選択肢になりますが、現在のスキルを活かしたニッチでマッチした求人なら、転職エージェントが第一の選択肢になります。

転職エージェントは非公開求人の案内など、ハローワークや転職サイトにはないメリットを提供しているので、現在のスキルを活かして効率的な転職をしたいときにおすすめです。

得意・不得意を理解した上での使い分けが肝心

ハローワークと転職サイト、転職エージェントは運営主体や成り立ち、提供するサービスにもかなりの違いがあるので、その違いを理解した上での使い分けが欠かせません。
転職を考えているなら、今回見てきた点を踏まえた上で、年収などの希望条件を明確にしたうえでハローワークと転職サイト、転職エージェントの使い分けについて再考してみてください。